のびた君@「語感でアイロニー」#675

ちょっと前の出来事なんですが。

電車に乗っていて、駅で発車寸前で、飛び乗り乗車の男性が物の見事にドアに首を挟まれた。もう漫画みたく。ギロチン状態。ドジだなぁと顔見たらのびた君そっくりで。絶対学生時代あだ名はのびた君だろうと眺めていたのですが。

ところがである。普通ならドアに何かが挟まったら一端開くのだが。開く気配がない。やばいと思い、ドアを力づくで開けに行った。

のびた君救出である。

しかし、やはりのびた君。僕が開こうとしてるのに、顔を抜こうとしてるのだ。僕の台本でこれが虚構であるなら、一端開けるの止めて頭引っ叩いて

なんでだよ!

と、ツッコミを入れる所だ。首挟まってるんだから、物理的に首よりでかい顔が抜けるわけがないのだ。開けてから抜け!そんな切羽詰まった状況で、僕の後ろから腕が四本伸びてきた。

俺、阿修羅マンになっちゃったかと。腕六本になっちゃったかと。しかも、その腕四本がハルクホーガン並みの太さで。職業上、僕も腕は太い方なんですが。僕の二倍はあったでしょう。後ろ見て、思わず二度見したね。自然二度見したね、僕。

レフト後方に、ハンチング帽被ってアロハシャツ着たブラザートム似のおじさん。ライト後方に、ペンキだらけのニッカポッカ穿いた清原似の職人さん。なんだ、このコラボ。

三人でのび太君救出作戦。思いっきり文明の力に抗いドアを開けようと必死。

うん?ちょっと、待て。ちょっと、待て。

このなんでしょう。強面三人。トリオ・ザ・強面。首挟まった経緯知らない人が見たら、

三人が助けてる

のではなく、

三人がいじめてる。

もしくは、

三人が首を絞めている。

ように見えてはいないだろうか。三人ジャイアンに見えてはいないだろうか。一瞬シュールすぎる絵に我ながら笑いそうになったが。

駅員が気付いたのか、ドアが開いて事なきを得た。のびた君は近くに居た彼女であろう静ちゃん(仮名)に、大丈夫大丈夫されていた。羨ましい(笑)

さて、アニキ二人。強面共通の行動原理。照れ屋なのか、何事もなかったかのように。もしくは、当たり前だ的にその場を去って元の場所に戻って行った。

僕はドア近辺にいたのでなんとなく助けてしまったが、この二人は随分遠くにいたのだ。

ああ。日本もまだ捨てたもんじゃない。古き良き男がいるんだなぁと感動すらして。道端で遭遇したら顔を背けるであろうぐらいの圧がありますが(笑)

男は黙ってクラッシックラガービール。名もなき男たちに乾杯。

なんのこっちゃい(笑)

でだ。ふと周りを見ると学生らしき集団がのびた君みてけらけら笑ってる。目の前の若者は興味なさげに携帯いじってにたにたしてる。

無関心か!

本気でそう思った。日常じゃあ、誰でもカッコいい事は言えるけど。いざという時にどう出るか。

もし僕の台本で虚構であるなら、

スネ夫か!

と、ツッコンでいるであろう。

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